エイプリル・フールズ
「エイプリルフールズ」
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2015/10/14
- メディア: DVD
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4月1日の朝、清掃婦のあゆみ(戸田恵梨香)は、意を決して携帯電話を手に取った。
電話の相手はプレイボーイの医師(松坂桃李)。妊娠している事を告げ、認知と入籍を迫った。
時同じくして、登校中の女子小学生が二人組のヤクザに誘拐され、
UFOの存在を信じている登校拒否の中学生は、UFOに迎えに来てもらうべく行動を開始、
皇族の夫婦はお忍びでショッピングに街へ繰り出し、
陰のあるベテラン刑事は怪しい占い師の元へ。
様々な思いと嘘が入り混じる不思議な一日。
脚本は、「相棒」「リーガル・ハイ」の古沢良太。
別々で起こっているドラマの主役達がかすかな繋がりを持ちながら、
面白おかしくドタバタ喜劇を進行していく。
テンポの良さ、そしてその登場人物の繋がり方が気持ちいい。
この手法を見ると、伊坂幸太郎の小説や、
チュンソフトのアドベンチャーゲームの「街」や「428」を思い出す。
どれもお気に入りだ。
これらの見どころはやはり、最後に収束していく気持ち良さ。
これが上手くできていないと台無しになってしまう。
そういう点では、本作も良く練り込んであっていい仕上がりになっていると思う。
この作品では「嘘」が共通テーマになっており、どのエピソードにも「嘘」が重要なカギとなる。
悪い嘘もあれば優しい嘘、悲しい嘘。様々な嘘がドラマを引き立てる。
視聴者も何が嘘かを思い浮かべながら観ていくのが楽しさだろう。
できれば、登場人物ではなく視聴者をだます嘘が仕込まれていて、最後に種明かしされる様な
展開が待っていたら最高だったかもしれない。