セル

「セル」

セル(字幕版)

セル(字幕版)

スティーブン・キング原作。
ジョン・キューザックサミュエル・L・ジャクソン 
 
作家クレイが人があふれる空港で、妻、そして息子と電話で話し終えたその時、周りの異変が唐突に始まった。
人々が突然狂気に変わり、他の人を襲い掛かったのだ。空港はパニック状態。
一つ分かったことは、狂気化した人は全員携帯電話で話をしていたという事。
妻と息子の安否を確かめる為に家に向かうのだが、そこまでの道のりは決して楽なものではなかった。
 
 
「携帯電話」をモチーフにした斬新なパニック・ホラー。
邦画でも「着信アリ」というホラーのヒット作があったが、
こっちはいうなれば「ゾンビもの」に近い印象。
感染源が「携帯」から聞こえる音声、と言った所。
 
生存者が夢の中で見る「フードを被った男」
「終着点で電話しろ」と託された携帯電話。
謎めいたキーワードが用意されている点はこの手の話としてはいい感じだと思う。
後はちゃんとバラまいた伏線が拾ってあれば良かったんだけど。
こういったパニックホラー作品はそういうのを投げっぱなしなのが結構多い。
1から10まで説明はいらないとは思うけど、その辺は好みの分かれる所かな。

パッセンジャー

パッセンジャー

 
地球を飛び立ち、新たな大地となるべく惑星を目指して、
乗客5000人を乗せた巨大宇宙船は宇宙を航行していた。
到達するまで120年。クルー、乗客は全員コールドスリープで眠ったまま自動操縦。
宇宙船内に起こる障害も、AIによる自動修復で問題解決されていた。
そんな中、一人の男性がコールドスリープから目覚めてしまう。
到着まで残り90年という長い年月を残して…。
 
 
宇宙版「キャストアウェイ」みたいな遭難もの。
ライフラインは問題ないので、後は孤独との戦い。
何せすぐ傍には5000人もの眠った人達がいるだけに実に歯がゆい。
再び自分もコールドスリープに入ろうと試みるがその手段がなく。
 
登場人物が実に少なく、無駄な枝葉も少なく、分かりやすくてシンプル。
そして何より、「遭難もの」と書いたが、パニック映画的な要素よりも、
人としての葛藤だったり、恋愛だったりと、ドラマ的な要素の方が強いのかも。

アンフレンデッド

「アンフレンデッド」

アンフレンデッド [Blu-ray]

アンフレンデッド [Blu-ray]

 
いつもの様に、ビデオチャットで会話を楽しむ恋人同士。
そこにいつもの仲間が加わる。しかし、一人だけカメラ映像が無い人物が入り込む。
アカウントは一年前に自殺した同級生ローラのものだった。そう、今日は彼女の命日
誰かのいたずらなのかとメンバーが動揺する中、チャット中のメンバーが一人ずつ殺されて行く…。
 
 
終始PC画面を見せる構図で展開していく異色のホラー。
イデアは凄くいいと思う。
キーボードをタイプする主人公が送信ボタンをクリックする前に、
文字を消して打ち直す辺りは、言葉を選んでいる様子が表現できていて演出的にもいい。
後はストーリー展開かな。

リメインダー 失われし記憶の破片

「リメインダー 失われし記憶の破片」

 
事故により記憶を無くした男が、事故を起こした企業から法外な金額の示談金を貰う。
この事故について口外しないこと、記録を残さない事など様々な条件を付けられたが、男は条件を飲んだ。
男は自分の記憶の断片を頼りに、手に入れた法外な金を惜しげもなく使って失った記憶を取り戻そうとする。
自分の記憶の中のイメージに近いアパートを探し、その建物ごと購入。
そして、役者を雇い、記憶の中の風景を再現。
何度も何度も同じシーンをやり直しさせ、記憶を辿ろうとする。
そして行きついた先には衝撃的ラストが待ち受けていた。
 
 
コンセプトは面白いと思うのだが、いかんせん役者を使った再現シーンが中だるみ
オチは「ありがち」と言われそうだが、自分的に嫌いじゃない。
もっと散りばめた伏線が最後に一気に繋がる様な爽快感があれば、こういうオチでも十分行けると思う。
それ故、ラストのパンチ力より中だるみ度の方が強い印象。

マグニフィセント・セブン

マグニフィセント・セブン

デンゼル・ワシントンクリス・プラットイーサン・ホークイ・ビョンホン
『荒野の七人』のリメイク。
 
荒野の小さな町の近くの金鉱山に目を付けた悪徳会社が、街の住人を力尽くで追い出そうとする。
見せしめに夫を殺された未亡人は、かき集めた金で用心棒を雇う事にした。
集められたのは7人の用心棒。相対する300人の敵
小さな町を舞台に激しい攻防が繰り広げられる。
 
 
バラエティに富んだ7人が個性を発揮して活躍するのだが、
主役のデンゼル・ワシントンがいざ戦いのシーンになると影が薄く感じた。
戦いの途中からガトリングガンが登場し、敵味方関係なく町中に弾丸の雨を降らすのだが、
そんなものがあるのなら最初からそうして置いてから町に乗り込んだ方が被害が少ないのではないか、
とか思ったりしたが、話を徐々に盛り上げる為には、やはり必殺技は後から登場しないとね。
 
ラストに荒野の七人のあのメインテーマがかかって「やっぱり格好いいなぁ」と感じた。
小難しいストーリーが必要なく、派手なアクションが楽しめていいよね。気楽に楽しめる。
 
また期間をおいて、面子を変えて定期的にリメイクして欲しいものだね。

ガール・オン・ザ・トレイン

ガール・オン・ザ・トレイン

いつもの通勤電車のその女性の目に映る家並。
そのバルコニーにいつも目にする女性の姿。
夫と思われる男性とじゃれあい、幸せそうな二人。
その2件隣がかつて自分と別れた夫との愛の巣だった。
ある朝、電車からまたバルコニーの女性を眺めていると、いつもと違う男性の姿が。
不倫? あんなに幸せそうな生活を送っていたのに?
彼女の事に興味を抱いた所から、事態は急変する。
 
 
陰があり過ぎる主人公が、何を信じればいいのかを迷わせて
ミステリーとして良いスパイスになってる。
タイトルから想像してもっと電車の中が大筋の舞台になるのかと思っていたのだが、
電車は大して関係なかったのは少し残念。
むしろ基本設定として重要なのは、記憶が飛んでしまう「お酒」。
こちらを主体としたタイトルでも良かったのかも(無理に入れなくていいけど)。
「酒とYシャツと私」みたいな(Yシャツ関係ないし!)。

ジャック・リーチャー

「ジャック・リーチャー」

トム・クルーズ主演
アウトロー」の続編
 
元特殊部隊のエリートだったジャックは、元同僚のターナー少佐を訪ねた。
しかし、ターナーは情報漏えいの疑いで逮捕されていた。
そして、ターナーを訪ねたジャック自身にもあらぬ容疑が掛けられ、逮捕されてしまう。
二人は脱出を試みて、事件の真相を探ろうとする。
 
 
トム・クルーズ年を食ったなぁ、と感慨深げに見る一方、
アクション頑張ってるなぁ、と感心したり。
何かガチムチな身体つきにもなって来て、鍛えるの大変なんだろうなぁ、とか思ったり。
特筆するような事も無く楽しめるアクション映画。
別につまらない事は無いが、絶賛するポイントも特に見当たらない。
当たり障りのないトム・クルーズの頑張りを称える映画。