バケモノの子

「バケモノの子」

 
家族を失ったひとりぼっちの少年が通りすがりのバケモノに拾われた。
心がスレていた少年と気性の荒いバケモノは衝突する毎日だったが、
バケモノの世界で生活を共にする内に次第に心を通わせていく。
 
 
画の美しさにアニメの技術の進歩を感じる。凄い事になって来てるんだなぁと。
ディズニーアニメのフルCG作品のキャラクターの動きなども素晴らしいと思えるのだが、
ああいったリアルなCGっぽいアニメじゃなく、これまでのセルアニメの様な画風で、
動きがリアルだとそれはそれで凄いなと素直に思える。
 
更に目を惹いたのは、メインキャストに多くの俳優が使われていた所。
声優ではなく、俳優。
ジブリ作品ではよくこういう感じになってるんだけど、本作も豪華俳優陣が使用されている。
作品のイメージに合う声の人を探したらこの人だった。というのなら分かる。
しかし、(ジブリ作品もそうだけど)ここまで固めてくると、
あえて声優ではなく俳優の中から選んでいる、そんな気がする。
アニメに俳優を使う事がまるで「高尚なアニメですよ」「大作ですよ」とアピールしている様にも見えてくる。
 
ヒットさせる為にもそういうアイキャッチとか戦略は必要なんだろうな。
と、大人の事情を色々想像してしまう。
ただ、そういうのってやはり本編がしっかりしていないと
滑稽というか余計に残念な作品に見えてきてしまうものだよね。諸刃の剣と言うか。
 
4番バッタかき集めて野球チーム作ってみたら崩壊した、みたいな。
高級食材かき集めてど素人に料理作らせたらクソまずい料理になった、みたいな。
煌びやかで華やかに着飾ってはいるが性格最悪なビッチだった、みたいな。
かなりハードル上げている事になるよね。
やはり大事なのは本筋、というか脚本
これが詰まらないと、いくら着飾ってもやっぱり詰まらないもんね。